
農業の担い手確保や地域農業の活性化を目的に、真庭市が毎年開催している「真庭いきいき帰農塾」。栽培ノウハウや土壌の管理方法、出荷時の注意点などを学ぶ事ができ、今年度は野菜、ぶどう、白ネギ、花きの4コースに延べ56人が受講している。
6月23日に実習先の森田隆昌さん(68)の畑(8e、真庭市富尾)で行われた、第2回白ネギコース講座には、塾生9人や真庭市農業振興課職員、真庭農業普及指導センター職員が参加。5年前から白ネギ栽培を行っている森田さんが、白ネギの根元に生えた雑草を除草する方法や、根元の白い部分を太陽光や害虫から守る「土寄せ」を管理機を使って実演した。
参加者も1・4m間隔で植えられた通路を、管理機を使い、土寄せを体験。肥料や除草剤についても説明を受けた。
参加した戸田典宏さん(54)=真庭市黒田=は「今年から10eで白ネギを栽培しているが、自分の分からない不安な点を的確に教えてもらい非常に助かった」と話していた。
白ネギコースは全5回の講座があり、11月には収穫や出荷についても学ぶ。
白ネギは軽量で作業しやすく単価が安定していることから栽培者が増えており、市内では、南部地域に「JA晴れの国岡山まにわ南部白ネギ生産組合」(52戸)、北部地域に「蒜山白ネギ部会協議会」(18戸)の2組織が、計12・4fで栽培。生産者の出荷作業の負担軽減などを目的に、2017年には白ネギ共同選果場(真庭市中島)も稼働した。
栽培地域の気候差を利用し、北部は8月下旬から11月にかけて、南部は10月から翌年2月にかけてリレー出荷する体制を整えている。